おおつきの川と池 周防形川

地域の自然史

私にとって一番身近な川、 家のすぐ横を流れる周防形(すおうがた)川を紹介します。

周防形川は大月町周防形地区に河口域を持つ二級河川です。流域面積は8.91平方キロ、幹川延長 2.9キロ、河床勾配は中下流域で1/90~1/170 程度 (県資料)と急峻な川で、ほとんどの範囲が小さな瀬や淵が連続する渓流となっています。この川には町内では珍しい滝(不動滝)もあります。

周防形川の源流は大月町中央部にある清王地区の山にあり、そこから南に向かって流れて姫ノ井川と合流し、南西方向に流れを変えて周防形地先で太平洋に注いでいます。

上流部には国道321号線が通っており、付近の丘陵地には人家が集まり、畑が多く見られます。また下流域にある小さな沖積地には集落(周防形)があり、段丘面が畑として利用されています。それ以外の範囲は山地が近接しており、シイやカシなどの常緑広葉樹林の間を蛇行しながら川が流れています。

周防形川の下流域にはヒナハゼ、ボウズハゼ、ヨシノボリの仲間、カワムツなどの魚やテナガエビ類、ヌマエビ類(ミゾレヌマエビ、ヤマトヌマエビなど)などの川エビ類が多く生息しています。また、河口域に近い範囲にはクロベンケイガニ、ベンケイガニ、流域にはサワガニが多く見られます。タゴガエル、カジカガエルなどの山や渓流に住むカエル類も豊富です。川沿いの道を歩いているとシコクヤマドリやサンコウチョウの姿を目にしたり、ミミズを掘っているイノシシの親子に出くわすことがあります。

姫ノ井川出合の少し上流
下流の周防形小学校付近
周防形川のミナミテナガエビ(下流域)
周防形川のヒラテテナガエビ(下流域)
河口付近に多いクロベンケイガニ

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