柏島後浜のサンゴを守ろう!環境省マリンワーカー事業によるオニヒトデ駆除(1日目柏島)

保全

西日本随一のダイビングスポットとして知られる大月町柏島(かしわじま)。足摺宇和海公園の中でも有数のサンゴの群生と色鮮やかな南方系の海洋生物が織りなす美しい海中景観は多くの人を魅了しています。

これまでの記事でも紹介してきましたが、足摺宇和海国立公園海域ではもう15年近くオニヒトデの大発生が続いています。大月町沿岸での被害は南岸の樫西海岸などが主であり、柏島周辺ではこれまで大きな被害は出ていませんでした。しかし、2017年頃から柏島後浜でもオニヒトデの姿がよく目に付くようになり、2018年には大規模な集団が確認されるようになり、ついに大発生状況となりました。

これを受けて2019年1月から2月にかけて行われた宿毛湾環境保全連絡協議会と環境省による駆除事業では合わせて912個体(宿毛湾環境保全連絡協議会および環境省マリンワーカー事業のデータによる)ものオニヒトデが駆除されており、非常に深刻な状況にあることがわかりました。

今年度も引き続き、宿毛湾環境保全連絡協議会の水産多面的機能発揮対策事業と環境省の令和元年度マリンワーカー事業(柏島地区等オニヒトデ駆除業務)による柏島地区を中心とした大月町沿岸のオニヒトデ駆除が行われています。

今年度の環境省マリンワーカー事業については当舎が業務委託を受けて実施することになりました。作業についてはこれまで同様、宿毛湾ダイビング大月地区部会に所属するダイバーが中心となって作業に当たります。

本日はこの事業の第1回目の駆除作業を行いました。私を含め7名のダイバーが集まり、柏島後浜の6番ブイおよびタンダ前の浜の周辺で駆除を実施しました。駆除数は244個体でした。オニヒトデが集中してみられた範囲では広範囲でサンゴが死滅していました。昨年度の駆除の際ではもう少し西側そして水深の深いところに被害が集中していたようですが、オニヒトデの集団はより西に、そしてより浅い範囲に侵入してきているようでした。

今日作業を行った範囲に隣接した範囲では11月に水産多面的機能発揮対策事業による駆除作業が 3日間(うち1日はサンゴ食巻貝の駆除)行われていますが、このときも271個体ものオニヒトデが駆除されています。なかなか大変な状況です。

駆除していない範囲にはまだまだ多くのオニヒトデが残っていると思われます。今年度の残りの事業でなんとか柏島の周りを一通りきれいにしていけたらと思います。

食害の大きかった範囲
30cm以上の大型の個体がほとんど

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