細長い体と黒い翅を持ったカワトンボの仲間。胴体の色はオスは光沢のある金緑色で、メスはオスよりも黒っぽい色をしています。河川の岸辺で見られ、平地や丘陵地の水生植物が繁茂したゆるい流れの場所好みます。
おおつきではハグロトンボのことを「神様トンボ」と呼びますが、幡多地域だけに限ったことではないようです。民俗学者の桂井和雄の著書「仏トンボ去来」(高知新聞社)でも県内各地で(オ)ハグロトンボを「カミサマトンボ」と呼ぶ事例が紹介されています。また、他県でもこのトンボを神様(仏様)の使いと考えるところがあるようです。
ハグロトンボには止まっている時に翅を開いたり閉じたりする習性があります。これが神様に手を合わせて祈っているように見えることから「神様トンボ」と呼ぶようになったとも言われています。美しい渓流をヒラヒラと蝶が舞うように飛ぶハグロトンボの姿には幽玄な美しさがあります。
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